
増田美佳 Mika Masuda
1983年京都生まれ。ダンサー / ゴーストライター。京都市立銅駝美術工芸高校ファッションアート科卒業。ヤンシュヴァンクマイエル、クエイ兄弟のアニメーションに魅せられ京都造形芸術大学映像舞台芸術学科に入学。入学当初は実験映像制作を行っていた。ダンスには特別な興味があったわけでもなかったが、必修であったダンスの授業をきっかけに身体へ興味が移行する。業後フリーランスの俳優、ダンサーとして活動。これまでに演劇、ダンス問わずさまざまなクリエイションに関わる。並行して大学在学中より調香技術習得のため学校に通う。趣味はばら、コーデックスの栽培。
近年は嵯峨実果子のゴーストライターとして、文筆活動も展開。『ミことば』で平成27年度第33回世田谷文学賞 詩部門受賞。
301句会所属。2017〜2021年 京都市立芸術大学非常勤講師
ベビー服ブランドtromplulu
お茶碗×植物 kogosei オーナー兼デザイナー
2022年5月に第一子を出産。子育て中。
photo:masae kobayashi
【近年の主要なクリエーション】
『パラピリオの森』

photo: yujiro sagami
「昔そこには水が貯まっていた」
赤れんが配水池は京都府舞鶴市にある旧日本軍が明治34年、艦艇の飲用水を確保するために建設した巨大なプールのような施設跡。リサーチをもとに嵯峨実果子が「赤れんが配水池」のために書き下ろした物語《パラピリオの森》をもとに創作された、オブジェ、絵画、映像作品によるグループ展。
植物学者カガ博士が迷い込んだそこは、不思議な生き物たちがひそめく世界だった。 博士がある日、赤れんが配水池に一歩足を踏み入れると、見るたび色が変わるキノコや、声を出す動物のような植物など、奇妙な進化を遂げた生き物の宝庫だった。配水池のなかで研究することにした博士だったが、あるとき消息を絶つ。博士はどこへ消えたのか。そして、配水池の奥に残された水の秘密とは。映像作家 山田晋平、文化人類学者 豊平豪と共にリサーチを重ねたクリエーションの第一弾。平塚桂さんによるレビューは→こちら
アニメーション:斉藤 幹男
テキスト:嵯峨 実果子
インスタレーション:スサイ タカコ
ドローイング:増田 美佳
監修/映像:山田 晋平
リサーチ:豊平 豪
映像アシスタント:嶋田 好孝
宣伝美術:相模 友士郎
主催:一般社団法人torindo 舞鶴市
Maizuru RB 2016 プログラム 赤れんが配水池 特別展覧会
2016年10月










photo: yujiro sagami
『kawalala-rhapsody』

「その街には流れる川と 流れない川があった。」
川の変遷とともに栄える豊岡市。
市街地の史実から書きおろされた小説をもとに、国内外で活躍する映像やダンスのアーティストと、豊岡を拠点に活動する音楽家や彫刻家が協働で制作する2夜限りのツアー型パフォーマンス。






豊かな川の変遷とともに独自の産業や建築物が並ぶ豊岡市。この市街地を映像作家の山田晋平、ダンサー・文筆家の嵯峨実果子、文化人類学者の豊平豪が中心となりリサーチを行ってきました。そこから新たに書きおろされた小説「カワラララプソディー」をもとに、国内外で活躍する映像やダンスのアーティストと、豊岡を拠点に活動する音楽家や彫刻家が、豊岡を舞台に2夜限りの作品を協働で制作。鑑賞者が地図を片手に小説を読み歩くことで、街の一片に触れられるツアー型のパフォーマンス作品。街角の古い建物を利用した映像作品や、路地裏のパフォーマンスなど、複数の作品が点在する街の見慣れた景色とは少し違う、特別な夏の夜の展覧会。映像作家 山田晋平、文化人類学者 豊平豪と共にリサーチを重ねたクリエーションの第二弾。
参加アーティスト
斉藤幹男(映像)嵯峨実果子(テキスト)
白井剛(ダンス)中嶋由紀(ピアノ)美藤圭(彫刻)
増田美佳(ダンス)山田晋平(映像)
■制作スタッフ
監修:山田 晋平
テキスト:嵯峨 実果子
リサーチ:豊平 豪(torindo)
舞台監督:夏目 雅也
照明:吉本 有輝子(真昼)
音響:西川 文章
テクニカルスタッフ:小林 勇陽、友松 美香(NPO法人プラッツ)
リサーチ協力:藤原 孝行(KIAC)
映像アシスタント:嶋田 好孝
宣伝美術:神田 清明(TRANSFER)
制作:寺島 千絵、橋本 麻希(KIAC)
プロデューサー:森 真理子(torindo)、吉田 雄一郎(KIAC)
■開催クレジット
「Toyooka Art Season 2018 参加事業」
主催・製作:城崎国際アートセンター(豊岡市)
助成:平成30年度 文化庁 文化芸術創造拠点形成事業
企画制作:一般社団法人torindo
特別協力:コトブキ荘
協力:豊岡商工会議所、豊岡観光協会、豊岡駅通商店街振興組合、宵田商店街振興組合、豊岡劇場、ふれあい公設市場、一般社団法人ワンノート豊岡、青空市場管理委員会、Ikuta Steelpan、公益財団法人セゾン文化財団、豊岡市立豊岡小学校、豊岡市立図書館
movie:shinpei yamada
『女工哀歌1925』

photo:yoshiki matsuyama
会場である「オーベルジュ豊岡1925」は北但大震災後に建てられた復興建築。 1925年は豊岡市街地が震災で壊滅的被害を受けた年である。
1925年の出来事を他にも調べてみると、この年に「女工哀史」というルポルタージュが出版されていた。著者の細井和喜蔵は豊岡からほど近い京丹後の出身で、同年28歳で病死している。「女工哀史」と自伝小説「奴隷」「工場」で日本の近代化を支えた名も知れない労働者たちの生活、低賃金で劣悪な環境で労働を強いられた現実を克明に書き残した。また、雇用条件の改善と権利を主張し労働組合の設立に関わり戦い続けた一生だった。
まるで使い捨てられるかのような雇用における問題は「女工哀史」出版から95年経った現代においても尚古びてはいない。本作品は女工哀史をテーマに『女工哀歌1925』というパフォーマンスを構成した。各シーンの使用曲は、ピアニストの中嶋由紀によって選曲された。
構成/ダンス: 増田 美佳
ピアノ :中嶋 由紀
打楽器等 :干場 康行
監修/映像 :山田 晋平
制作 :寺島 千絵
主催 ;オーベルジュ豊岡1925
企画:toyooka macchiato (トヨオカ マキアート)
コーディネート:一般社団法人ワンノート豊岡
後援:コトブキ荘、豊岡市、豊岡まち塾
2019年7月20日 上演





photo:yoshiki matsuyama
【これまでの主な出演作品】









©︎yuka nakamura
2006年 作・演出・出演 川崎香織と共作の『蜆ルリイロ』京都造形芸術大学 映像舞台芸術学科 舞台芸術コース 卒業制作 学長賞受賞
2010年 出演作品『DRAMATHOLOGY』フェスティバル/トーキョー10 主催作品構 成・演出:相模友士郎 伊丹、東京にて上演
2011年 出演作品『庭みたいなもの』 振付・構成:山下残 伊丹、山口、神奈川にて上演
2013年 出演作品『石のような水』 フェスティバル/トーキョー13 主催作品 作:松田正隆 演出:松本雄吉 京都、東京にて上演
2013年 出演作品『天使論』 演出:相模友士郎 京都、福井、横浜にて上演
2014年 出演作品 神戸-アジア コンテンポラリーダンスフェスティバル♯3 岡田利規×ピチェ・クランチェン×曽田朋子 神戸、タイにて上演
2014年 出演作品 『風の駅』振付・構成:アイザック・エマニュエル 舞鶴、神戸にて上演
2016年 出演作品 『PORTAL』 KEX2016 SPRING 主催作品 作:林慎一郎 演出:松本雄吉 豊中、京都、高知、沖縄にて上演
2016年 テキスト執筆 ドローイング出品 『パラピリオの森』 舞鶴赤レンガ配水池
2016年 出演作品 『ZOO』KEX2016 AUTUMN主催作品 作:マヌエラ・インファンテ 演出:篠田千明 京都、東京にて
2017年 出演作品 『ファントム』 作・演出:林慎一郎 伊丹、名古屋にて上演
2018年 出演作品ソロダンス 『乾いた部屋』 振付:佐藤有華 京都にて上演
2018年 京都芸術センター Co-programカテゴリーC共同実験に採択され「mimacul 文体を歩く半年間のワークショップ」を開催 成果物として冊子を出版
2018年 テキスト執筆 出演作品 ツアーパフォーマンス作品 『Kawalala-rhapsody』 城崎国際アートセンター主催事業 豊岡市街地にて上演
2018年 演出・出演 『あだしの』 作:司辻有香 京都にて上演
2018年 出演作品『シティIII』 作:カゲヤマ気象台 演出:捩子ぴじん 愛知、京都にて上演
2019年 出演作品『わたしじゃない』 演出:木村悠介 京都、東京にて上演
2019年 構成・出演『女工哀歌1925』 豊岡にて上演
2019年 企画・出演『さよならあかるい尾骶骨』 京都にて上演
2019年 出演作品『擬娩』 演出:和田ながら 京都、沖縄にて上演
2020年 出演作品『鳥を吐き出す。』演出:山崎恭子 京都にて上演
2020年 企画・出演『Katastroke』京都にて上演
2020年 企画・出演『夢の中へとその周辺』京都にて上演