あたたかな顔

阿部青鞋せいあい(1914 -1989)の俳句を踊る mimacul 3年振りのダンス作品

てのひらをしたへ向ければ我が下あり
手の甲は自由にならぬところかな
なか指にしばらく水を飲ませけり
手の腹はまだよく知らぬところかな
合掌をひらいて曼珠沙華にする

青鞋は詩によって体を日常との癒着状態から引き剥がし、ばらばらにして置きなおし、眺めるように句を作る。
生きているということを常々問う手つきで。
私たちとは何なのか。
この体とは何なのか。
五七五の形で保存された言葉は踊られる日を密かに期待し、じっと待っていたに違いない。

【日時】2023年7月22日(土)13時/16時 ★  ※ 開場は開演の20分前
★16時 アフタートークゲスト 山本真也(画家/俳人)
【会場】京都場  〒604-8412 京都府京都市中京区西ノ京南聖町6-5
【チケット】
一般予約2500円 / 25歳以下 2000円  当日各+500円
高校生以下 無料 
チケット予約はこちらから

【お問合せ】mimacul2018@gmail.com

俳句/ 阿部青鞋
演出/構成/衣装/ 増田美佳
出演/振付/ 神村恵 増田美佳
オブジェ/ キム・スミス・クラウデル
音楽/中村公
舞台監督/撮影/ 脇田友
翻訳/ 山口惠子 ブリジット・スコット
宣伝写真/ 中川周
宣伝美術/ 相模友士郎
振付協力/川瀬亜衣
協力/ 暁光堂
制作/ 主催 mimacul
助成/ 京都府文化力チャレンジ補助事業


本作は2021年より継続中のスコアからダンスを立ち上げるプロジェクト「無駄な時間の記録」(企画 神村恵)で増田美佳がスコアを制作し、そのスコアを元に増田美佳と神村恵のそれぞれのソロ作品として制作・上演されました。今回はそれを元にデュオ作品として再演出・上演いたします。
また2023年9月「無駄な時間の記録 #3」横浜にて新たなダンサーのソロとして上演予定です。今後もさまざまなバージョンでの上演を計画しています。

増田美佳
1983年京都生まれ。ダンサー/文筆家。これまでに演劇、ダンス問わずさまざまな作品に出演する。近年はジャンル横断的に活動する流動ユニットmimacul(ミマカル)を主宰し、主に舞台作品を手掛ける。主な上演作品に『さよならあかるい尾骶骨』(作 小高知子)『Katastroke』『夢の中へとその周辺』個展『土に土』などがある。『ミことば』で平成27年度第33回世田谷文学賞 詩部門受賞。301句会所属。

神村恵
振付家・ダンサー。2004年より自身の作品の振付・上演を開始し、国内外で公演を行う。美術家とのユニットも展開し、ダンスに収まらないパフォーマンス作品も発表している。近年の主な作品に、「彼女は30分前にはここにいた。#2」(2020年、国際芸術センター青森、青森)など。2022年、「西国分寺スタジオプロジェクト」を立ち上げ、メンバーとともにDIYでマンションの1室を改装し、自身のスタジオ「ユングラ」の運営を開始。2021年度より、セゾンフェローⅡ。