今年はじめてのそうめんは、たった2分の茹で時間をなめてかかり、ひたひたくらいのお湯で茹でたら、そうめんの持ち味である清涼な喉ごしを見事損ねたごねごねの麺が茹で上がった。氷水に浮かせてみたけれど焼け石に水だった。刻まれた薬続きを読む “7月素描”
投稿者アーカイブ:mimacul
日記
6月が終わったということは、すでに1年も半分が過ぎたということで、あじさいが咲ききった頃に出遅れた梅雨がやってきた。今年の最初に決めた月初めに赤飯を炊く習慣はこの半年続いている。 毎年、6月末になるとひとつ歳をとる。そう続きを読む “日記”
演劇の煮こごり
大阪心斎橋、スナックの看板が縦に連なる雑居ビル街の6階にウイングフィールドという小劇場がある。何度か行ったことはあったけれど先日、数年単位の久々に演劇を見に行った。ウイングフィールドは劇場になって今年で25周年を迎えるそ続きを読む “演劇の煮こごり”
鳥葬
根こそぎに 掘りかえし 疑わしきは 根絶やしに カッコーの巣をつくる ふ化する前に 速やかに 飼い慣らされた ネコシラズ お気に触れば 首根っこ 引っ掴まれて ホトトギス 鳴いて血を吐く 返り血浴びて 極楽鳥も飛び去った続きを読む “鳥葬”
発育
近所にあるラブホテルの路地に面した植え込みの、ほふく性の植物は育ち過ぎ、なだれて歩道まで這い出してきている。その横にはこれもほふく性ではあるけれど、なだれるまではいっていない花盛りの松葉菊、稚児笹、投げやりに突き出したア続きを読む “発育”
梅雨の手前
5月末に続いた夏日の加熱を冷まして梅雨の寝床を編むように6月最初の夜は嵐だった。 今年買った温室育ちのあじさいのるり色はもう褪せつつあって、5月の日差しに耐えきれずところどころ茶色くなっている。けれど褪せてセピアがかった続きを読む “梅雨の手前”
玉の緒と定家葛
急に夏日が続き、油断しているうちに襟ぐりが日に焼けている。 昼間は外に出るのが億劫になる日差しでも、5月は日が暮れると羽織るものがほしくなるくらい熱はどこかにすっと引く。夜の鴨川を散歩していると花のにおいがただよってきた続きを読む “玉の緒と定家葛”
次々ばらが咲く
家が落ち着き、花を飾るくらいの余裕がでてきた。通りがかった花屋の店先で、母の日向けのカーネーションの群れのなかに濃い紫の珍しい色を見つけた。一輪差したらその一輪で部屋が格段によくなった。 近所のスーパーに通うのも徐々に馴続きを読む “次々ばらが咲く”
ばらが咲く
夜、久々にしっかりと水分量のある雨が降った。引っ越してきて最初の雨だった。この家を選んだときから雨漏りはするものと思っていた。横たわっていると案の定雨音に混ざって、パタ パタと滴の落ちる音が聞こえてきた。起き上がって水源続きを読む “ばらが咲く”
壁も塗れるはず
引っ越してきた家は外から見た感じはそうでもないのに、築年数は住んでいる界隈でいちばん古いらしい。確かに家の中のあちこちに年季を感じさせるところはあって、それを良さ思える部分と、ちょっとどうにかしないと住むにはな、というと続きを読む “壁も塗れるはず”