根こそぎに 掘りかえし 疑わしきは 根絶やしに カッコーの巣をつくる ふ化する前に 速やかに 飼い慣らされた ネコシラズ お気に触れば 首根っこ 引っ掴まれて ホトトギス 鳴いて血を吐く 返り血浴びて 極楽鳥も飛び去った続きを読む “鳥葬”
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発育
近所にあるラブホテルの路地に面した植え込みの、ほふく性の植物は育ち過ぎ、なだれて歩道まで這い出してきている。その横にはこれもほふく性ではあるけれど、なだれるまではいっていない花盛りの松葉菊、稚児笹、投げやりに突き出したア続きを読む “発育”
梅雨の手前
5月末に続いた夏日の加熱を冷まして梅雨の寝床を編むように6月最初の夜は嵐だった。 今年買った温室育ちのあじさいのるり色はもう褪せつつあって、5月の日差しに耐えきれずところどころ茶色くなっている。けれど褪せてセピアがかった続きを読む “梅雨の手前”
玉の緒と定家葛
急に夏日が続き、油断しているうちに襟ぐりが日に焼けている。 昼間は外に出るのが億劫になる日差しでも、5月は日が暮れると羽織るものがほしくなるくらい熱はどこかにすっと引く。夜の鴨川を散歩していると花のにおいがただよってきた続きを読む “玉の緒と定家葛”
次々ばらが咲く
家が落ち着き、花を飾るくらいの余裕がでてきた。通りがかった花屋の店先で、母の日向けのカーネーションの群れのなかに濃い紫の珍しい色を見つけた。一輪差したらその一輪で部屋が格段によくなった。 近所のスーパーに通うのも徐々に馴続きを読む “次々ばらが咲く”
ばらが咲く
夜、久々にしっかりと水分量のある雨が降った。引っ越してきて最初の雨だった。この家を選んだときから雨漏りはするものと思っていた。横たわっていると案の定雨音に混ざって、パタ パタと滴の落ちる音が聞こえてきた。起き上がって水源続きを読む “ばらが咲く”
壁も塗れるはず
引っ越してきた家は外から見た感じはそうでもないのに、築年数は住んでいる界隈でいちばん古いらしい。確かに家の中のあちこちに年季を感じさせるところはあって、それを良さ思える部分と、ちょっとどうにかしないと住むにはな、というと続きを読む “壁も塗れるはず”
荷造り再び
去年12月に引っ越したばかりだけれど、また引っ越すことになった。いろんな条件を満たす家が見つかってしまったからで、物件はタイミングだからこれはもう縁だと思った。 それでアパートの部屋に腰を落ち着けている様子の物をまた移動続きを読む “荷造り再び”
メイプルソープとソフトクリーム
毎年この時期京都ではKYOTOGRAPHIEという国際写真祭が催されている。約1ヶ月のあいだ、市内にあるギャラリーや寺院、普段は非公開の歴史ある建物などに点々と国内外の写真家の作品が展示されていて、パスポートを買うとその続きを読む “メイプルソープとソフトクリーム”
春と灰汁
花や新芽の吹く勢いは桜並木や空き地の草花だけでなく、スーパーの青果コーナーに並ぶ野菜も、春キャベツ、レタス、そら豆、新じゃが、新玉ねぎ、花の咲いたブロッコリー、青い葉もの、年中見かけるものも皆どこか活気付いている。そんな続きを読む “春と灰汁”